坂井牧師の「牧会通信」
No41-50
毎週の週報に掲載されているミニコラムです。日々の生活や、教会の内外の皆様との交流の中で感じたことや、目指すべき教会像などなど、牧師の心にあることを皆さんにお伝えしています。
No.41 (2021年10月17日)
本日、T兄・姉ご夫妻の転入式を行う事ができますことを、本当にうれしく感謝いたします。T兄は、東部中会の引退教師であり、2019年までいずみ教会で奉仕をされました。決して近くはない横浜市内から、1時間半の道を通って、この教会で共に礼拝したいと集ってくださるご夫妻の思いに、 胸が一杯になります。小さな私たちの教会にとって、まことに心強い主からの助けです。なによりも、そのどっしりとした信仰と、教会に生きる喜びの姿勢の模範が、私たちの教会に落ち着きをもたらしてくれていると感じています。
No.42 (2021年10月24日)
先主日は一日修養会として、教会の現状分析と賜物発見のために、みんなで 湘南恩寵教会の「強み」と「弱み」を語り合いました。興味深かったのは、強みはまた弱みでもあったことです。若く開放的で自由な雰囲気は、伝統と安定感の欠如と裏腹です。でも逆に言えば、弱みはまた強みでもあるということです。弱みと向き合い、反省していくことは大切ですが、今の私たちの教会は、前に攻めていくしかない再開拓伝道の時ですから、弱みよりも強みに注目して活力としていきたいと願っています。他の教会にはない魅力が一杯ですから。よき伝統も教会愛も、今は無くて当たり前です。これからみんなで育てていくのですから。
No.43 (2021年10月31日)
伝道という使命
水曜日の祈祷会で「教会に生きる」シリーズの学びを続けています。先日から「伝道」についてみんなで考えています。私たちが伝道するのは、教会の教勢確保が第一義ではなく、罪人の救いを願う「神の大いなる愛に迫られて(改革派50周年「伝道の宣言」より)」なのだと改めて気付かされました。また確認したのは、伝道とは「すべてのキリスト者に与えられたつとめ、使命、役割」であって、「伝道の 賜物」を与えられた人に任せるという考えは間違っていることです。むしろ皆が それぞれに「伝道の使命」を果たすために、「それぞれに与えられた賜物」を適切に用いることを考えるべきです。語る賜物、誘う賜物、話を聴く賜物、生き様で示す賜物・・それぞれの賜物を生かした、ユニークな伝道方法があるはずです。
No.44 (2021年11月7日)
説教は聴き手次第
先主日に東部中会の連合長老会で講演奉仕の機会にあずかりました。「説教の『よき聴き手』」となってくださいという内容でしたが、これは長老たちだけではなく、わたしたち全員の課題でもあります。私は神学校時代から数えて、説教者として約20年間の歩みを重ねてきましたが、「結局、礼拝説教というのは聴き手次第なのだ」という実感を強く持っています。これまで私に、「すばらしい御言葉の取次ぎをありがとうございます」と感謝をもって伝えてくださった方々は、誰に対しても同じように接しておられる方々ばかりでした。たとえ若く未熟な牧師の説教であったとしても、神が語ってくださった御言葉として大切に受け止め、ご自身の霊的栄養としていかれるのは、その方の敬虔な信仰なのです。そういうよき聴き手が、よき説教者をまた育みます。真剣な聴き手を前にしては、説教者は修練せざるをえないからです。
No.45 (2021年11月14日)
元気な教会
毎日、海まで散歩に出かけます。海にはいつも風が吹いています。時に、暴風に立ちすくみ、時に、光をまとったそよ風に心を洗われます。激しい逆風にさらされてきたような、湘南恩寵教会のこの二年間でしたが、少し追い風が吹いてきたでしょうか。新しく礼拝参加されている方が、「元気な教会ですね」と伝えてくださったのが印象的でした。小会では伝道開始30周年を迎える来年を一つの起点にするべく、いろんな伝道計画を練っています。また礼拝・愛の業・交わり・教育において、整備すべき課題は山積みです。しかし、命の御言葉を真摯に語り聴き、主に従う喜びを知る群れは、必ず祝福されるでしょう。
No.46 (2021年11月21日)
二年ぶりの大会開催に感謝
先週は大会会議を無事に開催することができ、充実した議論が許されて本当によかったです。牧師長老が全国から集まること自体が大きな恵みだと再確認しました。
No.47 (2021年11月28日)
80周年宣言作成のために
先の定期大会において、「80周年宣言」作成の提案が可決され、私もその 作成委員会の一員として選ばれました。私たち改革派教会は、10年ごとに「宣言」を作成し、それを共有することで教派形成の柱としてきました。 特に30周年以降は、ウェストミンスター信条に代わり得る新信条を生み出すという大きなヴィジョンの下に、憲法第一委員会を中心に「宣言」を積み上げてきました。しかし今回の「80周年宣言」は、その流れとは一線を画し、最初の「創立宣言」を現代において語り直すような思いで、教派のアイデンティティ(固有性)を確認・継承しつつ、試練に立つ私たちの教会が新たに献身に燃え、若者たちが奮い立つような言葉を!!とのこと。かなりの難題で荷が重いですが、精一杯取り組んでみます。祈りの支援をお願いします。
No.48 (2021年12月5日)
子どもクリスマス会の祝福
今年のクリスマス子ども会は一足早く、11月27日、12月4日に行われました。お隣の同盟教団茅ヶ崎教会の日曜学校とのはじめての合同企画でした。茅ヶ崎教会の山村諭牧師ご夫妻と私たち夫婦が親しくさせていただいている縁で、このような企画が実現したことを感謝します。西鎌倉教会の大木先生の娘さん(穂希ちゃん・一年生)も参加することができました。それぞれの日曜学校では人数が少なくてページェントを行うことも難しいですが、にぎやかな劇になりました。やがてはこのような合同企画を、茅ヶ崎のその他の諸教会にも呼び掛けて、子どもたちが全教会を回るオリエンテーリングのようなことができないだろうかと考えています。信仰の友を得てほしいです。
No.49 (2021年12月12日)
夕礼拝を教会の「推し(おし)」に!
今年も残り少なくなってきました。一年を振り返ると、色々と新しい試みを開始することがゆるされましたが、中でもうれしいのは夕礼拝の開始です。 礼拝の機会と選択肢を増やし、伝道と教会形成を進める。そして「主の日を一日、神の前に過ごすというライフスタイル」を実践する。そういう目的をもって、一日三回の礼拝をしてきました。特に今は、石川百合子姉が奏楽 奉仕をしてくださって、神賛美へと心引き上げられる大変豊かな礼拝体験を与えられています。今後は、ユース世代へのフォローという意識を一層強めつつ、このユニークな夕礼拝を湘南恩寵教会の「推し(おし)」としてアピールしていきたいと思います。参加できない方も、ぜひ祈りに覚えてください。
No.50 (2021年12月19日)
本日、Y姉の転入式、および、S姉の信仰告白式を行うことができますことを心から主に感謝します。Y姉は、私が熊本伝道所の 牧師であったときに洗礼をお受けになりました。その後、諸事情あって教会から離れてしまっていましたが、主の不思議な導きによって湘南の群れに導かれました。千葉の流山にお住まいなので、礼拝に出席するのも大変ですが、新たな思いで信仰生活を再開しようとしておられます。覚えて励ましてあげてほしいと願っています。Sさんについては、牧師の家庭に育ってこられた様々な葛藤、また慣れ親しんだ教会から移るという難しい状況の中で、信仰告白へと導かれたことに、牧師として、父親として、ただ感謝ばかりです。